世界政府ではない国連
国際の平和と安全の実現という課題に関し、国連は連盟と同じく、主権国家の上に立つ世界政府としてではなく・・・
あくまでも主権国家を中心とする国際社会の中で、これらの国家の同意を前提としてのみ動くことができる組織だということです。
国際の平和と安全に主要な責任を持つ安保理は、重要な問題については、アメリカ、ソ連、イギリス、フランス、中国といういわゆる5大国のうち1力国でも反対すれば、それだけで一切の活動ができなくなるようになっています。
他方、これらの大国が結束し、あるいは互いになれ合いますと、中小国の立場を踏みにじる行動に出ることも可能なのです。
・・・そのいずれの場合でも、国連自体はなすすべがありません。
私たち日本人は、国連をあまりにも美化して考えることが多いだけに、この点はとくに冷静に認識しておくことが必要です。
さて、次回からは、国連の政治と安全保障という2つの主要分野に限定して、その予定されている機能と運用上の問題を扱いたいと思います。